@article{oai:sakushin-u.repo.nii.ac.jp:00000823, author = {牧, 裕夫 and Maki, Hiroo}, issue = {5}, journal = {作大論集, Sakushin Gakuin University Bulletin}, month = {Mar}, note = {本報告は4歳の自閉症男児に対して実施された事例検討である。待合室での本児は挨拶を交わすことなく、目線を合わさない等、自閉症児として一般的な行動をうかがわせた。しかし一旦プレイルームに入室すると、遊具等にまっすぐ目をやりどの遊びをしようか、どのアイテムを使おうかと「好奇心いっぱい」といった雰囲気をみせた。確かに箱庭で砂を繰り返し上から少しずつ落とす等の「こだわり行動」、アイテムを取る時のクレーン現象等、自閉症児に典型的な行動もみられる。 プレイには、たとえば分離不安を背景とするイナイイナイバー、かくれんぼ遊びの様に発達過程での意識、無意識的な不安を再現し、これらの遊びを繰り返し演じることでその不安を乗り越えようとしている側面もある。本児は初回から空想遊びとしてヒコーキのアイテムを手にして空を飛ぶ情景を演じた。本報告の意義は、本児がこの様な空想遊びが可能な発達段階にあるが、自閉症児へのプレイセラピーとして1年間という比較的短い期間の中で発達をうかがわせる様々な可能性を示してくれたことにある。その中で砂を繰り返し落とすという「こだわり行動」も“アイテムの上に落とす”→“アイテムの穴に落とす”→“アイテムを砂に埋めては出す“→“特定のアイテムを砂に埋めて他のプレイに移行する”→“特定のアイテムを砂に埋めてプレイルームを去る“等プレイの内容が推移していった。他のプレイ内容を含めてプレイを通して、本児が日常での不安を乗り越える試みを行っていたことを指摘した。}, pages = {195--211}, title = {自閉症児の「こだわり行動」に対するプレイ体験の可能性 : 空想遊びからの展開と「演じきること」}, year = {2015}, yomi = {マキ, ヒロオ} }